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コンゴ「戦闘員が兄殺害」 武装勢力掌握の東部都市

共同通信 2025年2月2日 18時2分

 【ナイロビ共同】鉱物資源が豊富なコンゴ(旧ザイール)東部で、反政府武装勢力「3月23日運動(M23)」が北キブ州の主要都市ゴマを掌握したと主張してから3日で1週間。住民の男性が1日、オンライン取材に応じ「戦闘員の男が兄を殺害した。近所でも夫婦と幼い子どもが殺された」と惨状を証言した。政府軍との戦闘は隣接州に拡大し、人道危機は悪化する一方だ。

 男性によると、ゴマでは機関銃や通信機器を携えたM23の戦闘員が通りを闊歩し、緊張状態が続いている。日中に頻繁に聞こえた銃声は途絶えたといい「ゴマ全域を掌握したのではないか」との見方を示した。

 国連は、ゴマで少なくとも700人が死亡し、路上に遺体が放置されていたと発表している。男性は「大半が赤十字によって収容されたようだ」と話した。

 市内では戦闘員による略奪が相次ぎ、殺された兄のバイクも奪われた。性暴力が横行し、食料と水の不足も深刻だ。男性はゴマが面するキブ湖に危険を冒して水をくみに行っている。「食料を調達できず、餓死しそうな住民もいる」と声を落とした。

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