ユニホームを脱いでも熱いまなざしは変わらない。昨季現役を引退し、ソフトバンクの球団統括本部付アドバイザーに就任した和田氏が、宮崎市での春季キャンプで後輩の指導に汗を流した。「ホークスがより良い未来を築けるよう、一つのピースとして携わりたい」と言葉に力がこもった。
第1クール最終日の4日まで滞在した。昨季は不振で1軍登板なしに終わった板東に「まずは楽しんで野球をやることを表現してみたら」と、身ぶり手ぶりを交えながら丁寧に助言。7年目右腕は「進むべき方向が見えてきた」と復調への兆しも口にした。
和田氏は米球界から日本に復帰した2016年に最多勝を獲得した。米挑戦を経て新加入した上沢とは自らの経験を共有し「ちょっとでも気持ちを楽にできたら。彼の力からすれば(最多勝獲得を)できるレベルの投手」と飛躍を期待した。
現役時代は元西武の松坂さんを筆頭とした1980年度生まれの「松坂世代」で、サウスポーでは最後まで活躍した。21日に44歳を迎える。