日米両政府は、7日の首脳会談に合わせて発表する共同声明を巡り「日米関係の黄金時代を築く」と明記し、連携を深める姿勢を示す方向で調整に入った。中国の海洋進出や台湾有事をにらみ、南西地域の防衛体制の強化を記載。自衛隊と米軍の指揮・統制枠組みの向上も盛り込み、同盟の抑止力、対処力強化を図る。複数の政府関係者が5日、明らかにした。
トランプ米大統領は1月20日の就任演説で、米国を立て直し「黄金時代」を築くと宣言した。同様の文言を使って日米の緊密な連携をアピールする。
安全保障面で日本は、他国領域のミサイル基地などを破壊する反撃能力(敵基地攻撃能力)保有決定を踏まえ、バイデン前政権下で同盟を深化してきた。共同声明では「南西地域での日米のプレゼンス拡大」との表現を検討しており、トランプ政権下で取り組みを拡充し、台湾周辺で軍事活動を強める中国をけん制する狙いだ。
声明では、防衛装備品の共同生産や維持整備に関し、日米が防衛産業の連携を主導する方針を確認する。