【パリ共同】フランス国民議会(下院)は5日、野党の左派が提出したバイル首相率いる内閣の不信任決議案を否決した。これによりバイル氏が憲法規定に基づき採決なしに強行採択した25年の予算案が下院を通過。6日に上院で承認され、約2カ月遅れで成立する見通しとなった。
予算案は財政赤字を大幅に減らす計画。3日の強行採択を受け、左派連合のうち極左政党「不屈のフランス」などが不信任案を提出したが、社会党は内閣支持に回った。極右政党、国民連合(RN)も支持し、可決に必要な過半数には届かなかった。
社会党やRNが今後、内閣不信任に賛同する可能性は依然として残り、内閣の不安定な運営は続きそうだ。