昨年7月の東京都知事選で落選した石丸伸二・前広島県安芸高田市長(42)の陣営が、選挙集会をライブ配信した業者に人件費を支払った疑いのあることが6日、石丸氏らの説明や選挙運動費用収支報告書で分かった。公選法は有権者や運動員への金銭や物品の供与を禁じている。石丸氏は記者会見で自身の関与は否定し「公選法に違反する恐れがあると思う。確認を進める」と述べた。
収支報告書によると、昨年7月31日、都内の業者に「ライブ配信機材キャンセル料」として97万7350円を支払った。石丸氏らによると、投開票日2日前の7月5日の決起集会で、この業者にライブ配信を依頼。当初は陣営関係者が有償で頼んだが、陣営内部で公選法に違反するとの指摘があり、キャンセルを決めた。ただ、同じ業者が集会でライブ配信を担い、石丸氏側に「ボランティア」と説明したという。
キャンセル前の見積書は人件費を含め97万7350円となっており、陣営関係者が人件費を除くよう求めたが、最終的な見積書は人件費の項目がないのに総額は変わっていなかった。