経営再建中のユニチカは7日、赤字に陥っている繊維事業の売却交渉が不調に終わった場合、2026年9月に繊維の生産販売を停止する計画を明らかにした。岡山県総社市に本社を置くグループ会社「ユニチカテキスタイル」の繊維生産は今年9月に停止する。ユニチカが7日に大阪市で開いた臨時株主総会で表明した。
ユニチカは今年8月までに雇用継続を前提に繊維事業を売却する方針を示している。総会では、新社長候補の藤井実上席執行役員ら新任取締役7人の選任を諮り、可決された。上埜修司社長を含む現在の全取締役は4月30日ごろ退任し、新経営陣の下で構造改革を進めたい意向だ。
ユニチカは昨年11月、業績が悪化した祖業の繊維事業から撤退し、官民ファンドREVICの傘下で再生を図る方針を表明した。三菱UFJ銀行などが最大430億円の債権放棄に応じ、REVICが約200億円を出資し筆頭株主となる金融支援策も公表している。上埜氏は総会の冒頭「REVICの支援決定を発表して以来、大変なご心配をおかけし申し訳ない」と陳謝した。