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茨城の投資会社でトラブル続発 M&A資金吸い上げ連絡絶つ

共同通信 2025年2月8日 16時28分

 後継者不足などに悩む中小企業の合併・買収(M&A)を巡り、茨城県土浦市に拠点を置く投資会社「ルシアンホールディングス」が関与した事案でトラブルが相次いでいる。買収した後に資金を譲渡させて吸い上げる一方、事業を放置して負債を残したまま連絡を絶つ手法を繰り返したとみられ、被害企業の一部が警察に相談している。

 「会社を引き受けてくれるならと思ったが、うかつだった」。福島、栃木両県で五つの結婚式場を運営していたピーアンドケーカンパニー(福島)の元社長の男性は悔やむ。コロナ禍で経営が悪化。2021年10月、M&A仲介業者に紹介された現在のルシアン社幹部らの買収を受け入れ、全株を計80万円で売却した。

 男性によると翌月には会社の預金などが抜き出されるようになり、少なくとも約1億5千万~2億円の資金が移動されたとみられる。運営していた式場では給与や取引先への支払いが滞り事業は停止。ルシアン社の経営陣は音信不通になり、経営者が債務返済義務を負う経営者保証は男性のままで約5億円の負債を抱えることになった。

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