厚生労働省幹部は10日、がん患者団体などと面会し、医療費が高くなった患者の負担を抑える「高額療養費制度」の上限額を引き上げる政府方針を、一部修正する意向を伝えた。長期の治療が必要な患者の負担増を緩やかにすることを提示した。福岡資麿厚労相は衆院予算委員会で12日に患者団体と面会する考えを明らかにした。
団体側は、患者の経済的負担が増えるとして引き上げの凍結を求めている。
政府は患者負担の上限月額を2025年8月から27年8月にかけて段階的に引き上げる方針。患者が直近12カ月以内に3回利用すると4回目から上限月額が下がる「多数回該当」という仕組みもあり、この上限額も上げる。