昨年7月の東京都知事選で落選した石丸伸二氏が選挙期間中に行った集会のライブ配信に関し、市民団体が10日、公選法が禁じる報酬の支払いを制作会社側に約束したとして、同法違反容疑の告発状を東京地検に提出した。石丸氏は6日に開いた記者会見で自身の関与を否定している。
団体は「検察庁法改正に反対する会」。告発状によると、石丸氏側は都知事選投開票日直前の昨年7月5日、都内で開催した個人演説会をユーチューブでライブ配信。この配信に関与した制作会社のスタッフらに対する報酬の支払いを約束したとしている。
石丸氏側の説明などによると、陣営関係者が都内の制作会社に有償で配信を依頼したが、陣営内部で公選法に違反するとの指摘がありキャンセルを決めた。
石丸氏側は、人件費が計上されたキャンセル前の見積もりと同額の「ライブ配信機材キャンセル料」を支払った。
団体の岩田薫共同代表は「司法当局にはきちんと判断してもらいたい」と語った。
石丸氏は自身のホームページで、告発への対応について「当局の指示に従います」としている。