【ジュネーブ共同】世界陸連は10日、男性ホルモンのテストステロン値が高い女子選手の出場資格制限の厳格化を協議すると発表した。出生時の性別と自認する性が異なるトランスジェンダー選手と同様の扱いをする方向で検討するという。コー会長は「この分野ではいくつかの科学的進展が見られている。女子競技の完全性を維持することは陸上の基本原則だ」とコメントした。
これまで世界陸連は、女子800メートルで2012年ロンドン大会から五輪2連覇のキャスター・セメンヤ(南アフリカ)のようにテストステロン値が高い女子選手は薬などで基準内に下げなければトラック種目に出られないと規定。男性として思春期を過ごしたトランスジェンダー選手は女子競技への出場を禁止してきた。
コー会長は、トランプ米大統領が署名したトランスジェンダー選手の女子競技への参加を禁じる大統領令を支持する姿勢を示している。