【ワシントン共同】米東部ロードアイランド州の連邦地裁は10日、トランプ政権による連邦政府の補助金や融資の一時停止指示を巡り、裁判所による差し止め命令を守っていないとして、交付の即時再開を命じた。
米メディアによると、第2次政権が司法命令に従っていないと裁判所が明確に宣言した初の事例。トランプ大統領の就任後、新たな政策に異議を唱える訴訟が既に40件以上提起され、連邦政府内外で混乱が続いている。
地裁は「幅広い分野での連邦資金の凍結」が憲法に違反する恐れはあるとし「広い範囲で回復不能な損害を引き起こし続けている」とした。
トランプ政権は1月27日、補助金や融資が、多様性やクリーンエネルギーの推進撤回を求めた大統領令に沿ったものかどうかを検証するため一時停止を指示した。
ワシントンの連邦地裁が28日に一時差し止めを命令し、ホワイトハウスが29日に指示を撤回したが、ロードアイランドの連邦地裁はインフレ対策や国立衛生研究所向けの資金など一部が依然として交付されていない証拠があると指摘した。