福井県にある関西電力原発構内の使用済み核燃料の県外搬出を巡り、関電がフランスへの搬出量を約200トン積み増し、倍増させる方針であることが11日、関係者への取材で分かった。関電は一部の燃料の搬出先としていた日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)の完成遅れを受け見直している工程表に積み増し分を盛り込み、13日にも福井県に説明する。
関電は2023年10月、使用済み燃料の一部を26年度以降に再処理工場に運び出し、別の約200トンをフランスで再処理するとした工程表を県に提示した。24年8月、再処理工場の完成が24年度上期から26年度内に延期。関電は9月、本年度内に工程表の見直しができなければ高浜1、2号機(同県高浜町)など運転開始40年を超えた3基の運転をしないとしていた。
県は、今月17日開会の県議会での議論などを経て、受け入れるかどうかを判断する。県内では関電の3原発計7基全てが再稼働した一方、使用済み燃料プールの容量逼迫が課題で、いずれも今後3~5年程度で満杯になる見通しとなっている。