【北京、東京共同】中国外務省の郭嘉昆副報道局長は11日の記者会見で、沖縄県・尖閣諸島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)に設置したブイについて「中国の関係部門が自主的に技術的な調整を実施した」と述べ、移動させたことを明らかにした。
日本側がたびたびブイ撤去を求め、日中間の懸案となっていた。中国は関税を巡るトランプ米政権との摩擦が強まる中、ブイ撤去で日本とのさらなる関係改善を進める狙いがあるとみられる。
日本の海上保安庁も11日、ホームページ上の航行警報で「台湾北東にあるブイがなくなった」と公表した。海保によると、中国が2023年7月に設置したブイだという。
郭氏は会見で、関係海域に海流や気象観測用ブイを設置することは中国国内法と国際法に合致していると主張。元の位置での作業と任務が既に完了したとして、移動は「科学的観測のための実際の必要性に基づいている」と表明した。