開幕ローテーション入りを狙うソフトバンク2年目の前田悠が11日、宮崎市でのキャンプで初めて実戦形式のマウンドに立った。打者8人に30球を投げ、安打性の当たりは2本だけ。「初めてにしては良かった。全力でバッターに対して向かっていくことはできた」と息をついた。
変化球に一定の手応えがあった。主力打者の栗原をチェンジアップで泳がせて二ゴロに仕留め、苦手とするスライダーもコースに集めた。一方で「もう一つ強さがないとだめ。まだプロの体ではない。技術だけで抑えられるとも思わない」と、パワー不足による課題を繰り返し口にした。
昨年10月のプロ初登板は3回6失点。苦いデビュー戦を糧に、オフは米大リーグ、カブスの今永に弟子入りするなど努力を重ねた。期待を背負う19歳の左投手は「開幕1軍も視野に入れつつ、5年後、10年後を見据えて体づくりも並行してやっていく」。顔つきは昨季よりも精悍になっていた。