埼玉県八潮市の県道陥没事故で、県は11日、下水道管の中で見つかっていた白い金属製の物体について、転落したトラックの運転席部分だと断定し、不明となっている男性運転手(74)が中にいる可能性が高いと明らかにした。ただ下水道管内に人が入るのは難しい状況で、県や消防による捜索には時間がかかる見通し。
県は八潮市に災害救助法を適用したと発表。事故後に避難した住民の宿泊代などを支援する。
運転席部分が見つかった場所は陥没現場から約30メートル下流の下水道管内だとも公表した。ドローンの画像で、トラックの部品とは異なるものを発見。消防や法医学者と協議し、運転席部分に人がいる可能性が高いと判断した。
運転席部分がある下水道管の上流と下流をつなぐバイパス工事をし、水の流れを止めた上で不明男性を捜索する方針。大野元裕知事は11日、工事完了まで「約3カ月を要する見込みだ」と報道陣に述べた。
県は同日、陥没事故後に県内12市町の約120万人に求めていた下水道の利用自粛を、12日正午に解除すると発表した。