【ワシントン共同】AP通信は11日、米ホワイトハウスがAP記者の大統領執務室での取材を許可しなかったと明らかにした。トランプ大統領がメキシコ湾をアメリカ湾に改称した後も、記事でメキシコ湾との表記を維持したため。ペース編集局長は「国民の独立ニュースへのアクセスを著しく妨げ、憲法が保障する言論の自由に違反する」と非難した。
トランプ氏は2期目に就任直後の1月20日、メキシコ湾の名称変更の大統領令に署名。メキシコ政府は反発している。
APはメキシコ湾と表記し続ける理由について、名称変更は米国内で有効だが、メキシコや他の国際機関が受け入れる必要はないと指摘。この名称が400年以上も使用されていることなどを挙げ「世界的な報道機関として、地名や地理が全ての読者に容易に認識されるようにする必要がある」とした。
ホワイトハウス記者会は11日、声明で「ホワイトハウスは各社がどうニュースを報じるかについて決定する権限はない」と述べ、不許可を即時撤回するよう求めた。