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福島県、「勝手橋」撤去に着手 台風で浸水被害拡大の一因

共同通信 2025年2月12日 10時34分

 福島県は12日、2023年9月の台風13号に伴う豪雨で氾濫した同県いわき市の宮川で、河川法に基づき管理者不明の「勝手橋」の撤去に踏み切った。勝手橋は宮川に10本あり、流域の浸水被害を拡大させた一因とされる。県は地域住民から理解を得た4本を5月末までに撤去する予定だ。

 台風13号では線状降水帯が発生。いわき市では住宅1800棟以上が浸水などの被害に遭った。特に2級河川の宮川や新川が氾濫し、流域の内郷地区の被害が大きかった。

 県や市、有識者らでつくる浸水対策検討会の報告書は「橋梁に流木などが引っかかり、宮川の氾濫を助長する結果となった」と指摘。河川管理者の県は4本を撤去する一方、残る6カ所は、宮川の拡幅工事に伴って架け替えが必要になった市道橋の位置を市や住民らと相談しながら決め、勝手橋を撤去する方針。

 国土交通省によると、22年に調査した結果、管理者不明の橋は全国に9697本あった。同省は都道府県に、撤去した例や自治体で管理するようにした例を紹介して、勝手橋の解消を求めている。

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