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「鍵かければ被害防げる」自転車盗が急増、被害は大学生が最多

京都新聞 2023年8月25日 6時0分

 京都府内の自転車盗難が今年、前年を上回るペースで確認されている。上半期(1~6月)は1382件で、前年同期(987件)と比べて4割増となった。「学生のまち」で大学生が被害に遭うケースが多く、大学では駐輪場整備や防犯カメラ設置などの対策を取っている。

 府警によると、昨年の府内の刑法犯認知件数1万578件のうち、自転車盗が犯罪種別で最も多く全体の約2割(2447件)だった。今年上半期の刑法犯認知件数5650件のうちでも、自転車盗が約25%を占めた。

 被害は大学生が433件と最多で、次いで社会人の197件だった。大学構内で起きた自転車盗は73件あり、府警は「構内なら無施錠でも大丈夫と考えて被害に遭う。逆に言えば、学生が軽い気持ちで自転車を盗難しているケースもある」とみている。このため、府警は府内の大学に対策を取るよう注意喚起を強めている。

 一部の大学では自転車の防犯対策を進めている。京都産業大学は全3カ所ある駐輪場に防犯カメラを増設し、雑然と止めないように駐輪場のラインを引き直した。立命館大学も駐輪場に防犯カメラを取り付け、警備員を配置した。京都大学でも警備員が巡回して警戒に当たる。

 府警犯罪抑止対策室は「学生にとって自転車は毎日使う身近な財産。鍵をかけさえすれば被害は防げる。面倒に思わず、施錠を徹底してほしい」と呼びかけている。

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