京都アニメーション放火殺人事件の公判で青葉真司被告(45)に判決が出たことを受け、青葉被告を治療した鳥取大医学部付属病院高度救命救急センターの上田敬博医師が25日、京都市内で記者会見を行った。極刑にも「冷静に受け止めた。驚きもなく死刑がでた」と語った。
事件で大やけどを負った青葉被告に主治医として接してきた上田医師は「判決を受けてどう思ったのか、彼の口から聞きたい」とし、今後の青葉被告との関係については「可能であれば何からのアプローチをしたい。犯してしまった過ちを受け止めて、向き合うべきと言うと思う」と述べた。
昨年9月から25日の判決まで計23回の公判が開かれてきた。「一番気にしていたのは黙秘を続けることだった。被告は謝罪を少しでも出そうとしていた」と振り返り、「医療チームが正面からぶつかった姿勢を受け止めてくれた」と語る。
京都地裁での判決が区切りではないと強調し、「事件の経緯が被告の問題だったのか、社会の問題なのか検証すべき。犯罪がどうしたら防げるか個人や社会が向き合うべき」と強調した。