食文化を楽しむことを目的にした旅行「ガストロノミーツーリズム」を学ぶ「舞鶴観光おもてなし講座」が、京都府舞鶴市浜の舞鶴YMCA国際福祉専門学校であった。奈良市で伝統野菜を使ったツーリズムに取り組む舞鶴市出身の三浦雅之さん(53)が古里での実践をアドバイスした。
三浦さんは奈良県の在来野菜などを調査・保存、奈良市の営農組織で生産、料理店で提供する「プロジェクト粟(あわ)」の代表を務める。
講演で三浦さんはネギ「結崎ネブカ」やアワ「ムコダマシ」など栽培が途絶えたと思われていた在来種を発見し、特産品や和菓子につなげた事例を紹介。「舞鶴でも伝統野菜が新たに見つかり、種火のように広がったらうれしい」と期待した。
さらに清酒や漢方など奈良県発祥・初伝来に着目し、歴史文化を掘り起こした上で展開したガストロノミーツーリズムを紹介。「食に歴史文化や伝統工芸を組み合わせて体感してもらうのが大切」と指摘し、「魚がおいしい舞鶴でもできる。舞鶴の地域資源を調査整理して共有していってほしい」と助言した。
講座は市と同校が企画し、約50人が参加した。