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大久保利通の茶室を確認した歴史研究家が告訴状提出 「年代詐称がある」と匿名の封書

京都新聞 2024年5月15日 20時49分

 京都市上京区の大久保利通旧邸跡で現存が確認された茶室「有待庵」を巡り、年代の詐称があるなどとする文書で評判をおとしめられたとして、茶室の保存に携わる歴史研究家の原田良子さん(57)が15日、信用毀損(きそん)容疑で京都地検に告訴状を提出した。容疑者は不詳としている。

 茶室は2019年に原田さんが現存を確認し、市が移築保存を目指している。告訴状などによると、文書は2022年8月ごろ、「京都市の公立歴史関係機関に勤務している」とする人物から匿名で、国際日本文化研究センターの磯田道史教授や報道機関など少なくとも3カ所に封書で届いた。原田さんを「専門的な歴史研究者と呼ぶには問題がある」とし、茶室について「年代詐称がある」「偶然の発見としているが演出の可能性がある」などと書かれていた。

 京都市内で会見した原田さんは、幕末期にさかのぼる部材が確認されていると反論し、「私をおとしめたいという意図を感じ怖かった。萎縮したくない」と語った。

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