江戸時代に煎茶製法を創始した永谷宗円の命日(17日)に、宗円が生まれた京都府宇治田原町の2小学校で、給食にお茶漬けや茶葉を使った料理が並んだ。子どもたちが、食を通じて茶の文化に親しんだ。
同町では、授業で茶摘み体験や茶を飲み比べて種類を当てる「茶かぶき」などに取り組んでいる。宗円の子孫が創業した「永谷園」が、命日を「お茶漬けの日」と定めたことから、約10年前に給食での提供を始めた。
この日は小学5、6年生約140人のうち希望者にお茶漬けを提供。宗円やお茶漬けの歴史についての説明に続き、子どもらは新茶葉のかき揚げや茶団子、キュウリの漬物「うじたわら漬け」などを味わった。
地元食材を使った料理は、ジャンケンでおかわりを争う人気ぶり。田原小6年の児童(11)は「お茶は少し苦いけど、うじたわら漬けとマッチしておいしい」と笑顔だった。