JR園部駅(京都府南丹市)のホームで男が刃物を振り回して暴れている―。そんな事件を想定して、京都府警南丹署やJR西日本の職員たちが、犯人逮捕や乗客の避難誘導の流れを訓練で確認した。
列車内での殺傷事件が相次いでいることを踏まえ、5月中旬に実施した。京都中部広域消防組合の隊員も含めた約90人が参加した。
電車内で痴漢をした犯人が園部駅に到着後に刃物を手に暴れ始めた想定。
車掌や駅員は、犯人を刺激しないよう丁寧に話しかけ、座席から外したクッションを盾に被害者や乗客をホームへ誘導。体調不良者を園部消防署隊員へ引き継いだ。
「殺すぞ」と叫びながら暴れる犯人を、警察官数人が刺股や盾を使って取り押さえた。府警航空隊のヘリも緊急配備で飛んできて、上空を旋回した。
南丹署の小松晃署長は「改善点を共有し、今後も連携を密にしたい」と話した。