慣れない手つきで牛の乳搾りに挑む大学生を、傍らでアドバイスするのは地元の高校生―。そんな実習が京都府南丹市園部町の農芸高であった。農芸高と連携協定を結ぶ京都府立大(京都市左京区)の学生たちが同高の牛舎を訪れ、畜産現場を体験した。
府立大農学生命科学科2年の52人が参加。農芸高の畜産流通と動物資源コースの2.3年生26人が指導役を担った。
搾乳では、嫌がる牛を前に怖がる大学生の姿も。それを見た農芸高生は「けられることもあるので、後ろに立たず、横から手を伸ばして乳を搾ってください」と手本を示した。
初めて搾乳を経験した府立大の学生(19)は「乳頭が硬くて搾りにくい時もあったけど、わかりやすく教えてくれた」と、高校生に感謝した。
普段から牛に触れている農芸高生も、指導は初めて。どのように教えるかを事前に練習して臨んだ。
搾乳のこつを助言した農芸高の女子生徒(16)は「安全で、牛にもストレスがないようにと考えた。私たちが大切に牛を育てていることがわかってもらえてうれしい」と喜んだ。
ほかに干し草の餌やりやバリカンでの毛刈りを教えた。