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ダブルもヤングも「ケアラー」条例制定を「悩み認識、社会で支えて」京都の議会で全員賛成

京都新聞 2024年7月13日 9時0分

 京都府の宇治市議会は6月定例会の本会議で、日常的に家族など身近の人の介護や看護を担う「ケアラー」を支援する条例の制定を求める請願を全会一致で採択した。京都府内の自治体には同様の条例はなく、制定すれば初となる。

 請願は、介護と育児を同時に行うダブルケアや老々介護、ヤングケアラーといった課題を踏まえ、条例制定によりケアラーが抱える悩みを認識し、社会全体で支えることを求める内容。

 同じ趣旨の条例は、2020年に施行した埼玉県をはじめ全国27自治体(5月1日時点)で制定されている。府内では、京都市議会が9月定例会での議員提案を目指している。

 宇治市では、ケアラーの当事者らが公開学習会を開いてきたほか、5月に開かれた「市民と市議会とのつどい」で条例の必要性を訴え、今回の請願提出につなげた。

 採択を受け、提出者の加治屋勝枝さん(83)は「ケアラーの意味を全ての人が理解し、みんなで支え合う社会になってほしい」と期待を込めた。市は「他自治体の例を踏まえどういう形が良いのか、検討していく」としている。

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