滋賀県長浜市で昨年7月、学童保育のプール活動中に小学1年の男児=当時(6)=が溺れて死亡した事故で、滋賀県警捜査1課と長浜署は18日、安全管理が不十分だったとして、業務上過失致死の疑いで、現場で監視を担っていた放課後児童クラブの当時の男性園長を書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、園長はプールに入った児童をくまなく監視していなかった上、事前に児童の泳力を確認するなどの安全対策を欠いていた疑いが持たれている。
プールは水深110~130センチの深い部分と、水深60センチの浅い部分に分かれていた。この男児は身長約120センチで、溺れていたのは深い部分だった。
市が設置した検証委員会の報告書によると、当時プールに入った児童は45人。引率した職員4人のうち1人は見学者に付き添っており、実質3人で監視していた。園長を含めて職員らは男児の様子を把握できていなかった。
事故は昨年7月26日午後、長浜市野瀬町の屋外プールで起きた。学童保育活動で訪れていた小学1年田中大翔[ひろと]さんが動かずに浮かんでいるのを他の児童が発見。心肺停止状態で救急搬送されたが、病院で死亡が確認された。
事故を受けて、市は今年3月、放課後児童クラブの活動は水深60センチ以下のプールに限るなどとする再発防止策をまとめた。