サッカーのアマチュア最高峰JFL(日本フットボールリーグ)の第17節は20、21日に各地で行われた。滋賀勢初のJリーグ入りを目指すレイラック滋賀は、「キング・カズ」こと三浦知良選手が所属するアトレチコ鈴鹿とホームの布引グリーンスタジアム(東近江市)で対戦し、2―2で引き分けた。2度追いつく粘りを見せたが、課題の決定力不足を解消できず、勝ちきれなかった。消化数が1試合少ない滋賀は、通算6勝4分け6敗で勝ち点22。
滋賀は前節の後に菊池利三監督が成績不振で解任され、東広樹ヘッドコーチが監督代行として初采配を振るったが、白星で飾れなかった。
滋賀は1点を追う前半終了間際、MF五十嵐理人選手の鋭い突破からのクロスを、FW森本ヒマン選手が頭で合わせて同点とした。
後半早々に鈴鹿に勝ち越しを許したが、同21分、滋賀は交代したばかりのDF角田駿選手がゴール前でこぼれ球に反応し、再び振り出しに戻した。
気温36.0度の猛暑日を記録する中、注目の三浦選手は後半16分にピッチに登場。自身が持つリーグ最年長出場記録を57歳146日に更新し、2千人以上が詰めかけたスタンドから大きな拍手を浴びた。
ただ、ボールに触れる機会は少なく、守備に追われる時間が長かった。積極的にゴール前に飛び込む姿勢も見せたが、シュートはゼロに終わった。三浦選手は試合後、「ほとんどボールが自分の足元に入ってこなかったし、ディフェンスしかしていなかった。それでもアウェーで勝ち点1を取れたのは良かった」と振り返った。
一方、監督代行として指揮を執った滋賀の東広樹ヘッドコーチは「サイドをうまく使ってチャンスを作るというところは表現できたが、一番の課題である決定力不足が今節も出た」と悔やんだ。
新体制後にまず取り組んだのは過程の整理という。「ロングボールが減って中盤でつなぐ数が増え、それによりサイドの選手が前向きに仕掛けが増えた」と手応えを感じた半面、「クロスに対して2枚しか入っていないのは課題。ミドルシュートもなかったし、武器のセットプレーも精彩を欠いた」と指摘した。
この日の試合前には、元日本代表FW武田修宏氏による親子サッカー教室も行われた。