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「うちわに使えてすごい」 京都・木津川の「織物ふすま紙」親子で学ぶ

京都新聞 2024年7月23日 8時30分

 京都府木津川市の伝統産業「織物ふすま紙」を学ぶイベントが21日、製造を手掛ける「森本織物」(同市山城町上狛)であった。織機の見学や製品を使ったうちわ作りのワークショップがあり、参加した親子連れが理解を深めた。

 織物ふすま紙は織物と裏打ち紙を貼り合わせて作られ、通常のふすま紙よりも耐久性や調湿性に優れている。木津川市には七つの製造会社があり、全国シェアの約90%を占める。イベントは市観光協会が主催した。

 同社に親子連れ14人が集まり、森本昌利社長(63)から地元では明治中期に製造が始まったことや、近年は認知度を広げるために製品を使った扇子やブックカバーを販売していることなどの説明を受けた。

 織機で980本の縦糸に横糸を通して幅約1メートルの織物を作る作業や、織物と紙をのりで貼り付けて完成させる工程も見学した。完成品の手触りを確かめる子もいた。

 ワークショップでは藍や若草色などの織物ふすま紙をうちわの形に切った後、骨組みに貼り付けた。魚の形をした小さな布地やカラーペンを使って、オリジナルの作品に仕上げた。相楽台小4年の男子児童(9)は「織物ふすま紙のことは知らなかったけれど、うちわに使えてすごいと思った」と話した。

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