京都市の新型コロナウイルスワクチン接種コールセンターの委託料を巡る不正請求事件で、京都地検は24日、詐欺罪で委託業者「日本トータルテレマーケティング」(東京都)の元社員の男2人=(47)、(42)=を追起訴した。京都府警は同日、一連の捜査を終結したと発表した。
起訴状では、2人は共謀し昨年1~3月、2022年10~12月分の委託料で業務に従事していない94人分を含む計1980人分の虚偽の勤務記録を市に提出し、委託料約5億5500万円を振り込ませ、だまし取ったとしている。
府警の調べで47歳の男は、不正請求の発覚を避けるために犯行に及んだと説明し「上司からの叱責(しっせき)を避けたかった」などと供述したという。2人は22年9月分の委託料のうち約2700万円をだまし取った詐欺罪でも起訴されている。
同社の不正請求を巡っては、第三者の調査委員会が今年3月、市への過大請求が計8億5700万円に上ると公表。市によると、過大請求分の大半は既に返還されたという。