公共工事を巡って京都市上下水道局職員が請負業者から賄賂を受け取ったとされる事件で、京都地検は25日、収賄の罪で、市上下水道局みなみ下水道管路管理センター主事の男(64)=伏見区=を起訴した。贈賄の罪で、左京区の土木工事会社の役員の男(52)=左京区=を起訴した。
起訴状などによると、主事の男は、2021年12月18日ごろ、京都市内で緊急で必要になった下水道の復旧工事を巡り、土木工事会社が下請けとして業務を受注できるよう有利な取り計らいを受けたことへの謝礼と知りながら、伏見区内かその周辺で、役員の男から10万円を受け取ったとしている。
市や捜査関係者によると、主事の男は再任用職員で下水道管路の維持管理などを担当。約20年にわたって同センターで勤務していた。主事の男は下水道復旧工事の発注を巡って、土木工事会社が下請け受注できるよう、随意契約を担当する職員らに掛け合っていたとみられる。