白く染まった葉が涼やかなハンゲショウ。京都府南丹市園部町南八田の畑で見頃の最終盤を迎え、道行く人の目を楽しませている。
須知高や北桑田高で林業分野を指導した元教諭で、園芸好きの奥村覺さん(98)が育てている。夏至から11日目の「半夏生」の頃に小さな花を咲かせ、葉も白く色づく。7月初旬がピークだが猛暑に負けず、白さを残している。8月初旬には緑色に戻る見込み。
半夏生は田植えが終わり、農家が一息つく時期だった。南八田では「ハゲッショー」と発音するという。
奥村さんは「農家は休みを取り、ごちそうだった巻きずしやさばずしを作って食べた。皆楽しみにしていた」と幼少期を懐かしむ。「植物を通じて昔の風習に思いをはせてもらいたい」と話した。