京都府亀岡市薭田野町と吉川町にまたがる旧佐伯郷一帯の祭礼「佐伯灯籠」で上演される人形浄瑠璃を、薭田野小(薭田野町)の4年生21人が体験した。児童は、技芸員から人形の遣い方や語りを教わり、発表会で保護者らに披露した。
国の重要無形民俗文化財に指定されている佐伯灯籠は、毎年8月14日に本祭が営まれる。同小では、郷土学習の一環で体験している。6月中旬から、伝統行事を守る地元住民に教えてもらい、7回にわたって「阿波十順礼歌之段」の一場面の稽古に励んだ。
発表会は7月11日、佐伯灯籠資料館(同町)であった。上演前に児童は、徳島で生き別れ大坂で再会した母娘の悲哀を描いた物語のあらすじを紹介。演じきると、観客から温かい拍手が送られた。
出演した児童(9)は「多くの人がいて語りでかみそうになったが、間違えずに言えてうれしかった」と振り返った。希望する児童は、本祭でも上演する。