大津市御陵町の市消防局中消防署で、訓練中に消防士が転落して死亡した事故で、滋賀県警大津署は2日、亡くなったのは同消防署の男性消防士（31）＝大津市＝と発表した。市消防局は事故検証委員会を設置する方針。
大津署や市消防局によると、男性は1日午後3時20分ごろ、中消防署庁舎のベランダで、宙づりになった人形を引き上げる救助訓練中、高さ4.7メートルから落下。頭を打ち、搬送先の病院で死亡した。
市消防局の説明では、訓練は計4人で実施。うち1は安全管理のための監視役で、3人が救助役だった。男性はロープを使って人形に固定器具を装着し、ベランダに引き上げる際、転落したとみられる。
男性は命綱を着け、地面にはマットが敷かれていた。大津署は、安全管理に問題がなかったかを含め当時の状況を調べる。
正田正道・市消防局長は「このような事故が発生したことは大変遺憾であり、徹底した原因究明と再発防止を行う」とのコメントを出した。