Infoseek 楽天

「若者が住んで働きたいと思える信楽に」巨大タヌキ像衣替えに土産物店開設 Uターンで多彩に活動

京都新聞 2024年8月10日 10時0分

 滋賀県甲賀市の信楽高原鉄道信楽駅前のシンボル、巨大タヌキ像が季節ごとに年6回、着替えるニュースはご存じだろう。福山 淳さん(44)=甲賀市=は、冬のサンタ以外の衣装を製作し、毎回の着替え作業を担っている。

 同市信楽町を拠点に、地域活性化のための取り組みを進める。町が舞台となったNHK連続テレビ小説「スカーレット」を機に、市と連携して町内になかった土産物店「緋色(ひいろ)の商店街」を開いた。11日には5年ぶりに県立陶芸の森で野外音楽イベント「みんなのシヴェルウォーズ」を開催する。「ものづくりの町なので何かを作り上げようということに住民が協力的。周囲が助けてくれるのでさまざまな活動ができている」と語る。

 高校を卒業して神戸市で服飾の短期大学で学んだ後に就職し、26歳の時にUターン。若い子から中年の方まで訪れるような交流拠点を目指し、市内で初めての古着店を開いた。

 信楽町を拠点とした活動の原動力は「若者が信楽に住んで働きたいと思えるようなまちづくりをしたい」という思いだ。

 今年4年目となる地元・信楽中総合文化部と運営する仮想会社「信楽中学生カンパニー」では実行委員長として中学生の陶器製作を支え、販売先も開拓する。「自分が企画した商品が並べば生徒は喜んでくれる。将来のものづくりの担い手を育てたい」と願う。

 「30代で地域活性化の最前線に立って、もう40代半ば。地域には面白い人材が育っており、今後はやってきたことを若い人に引き継ぎたい。今まで培った人脈を生かして若手の活動をバックアップできれば」と思いを語る。

この記事の関連ニュース