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助産の実践学ぶには、まず歴史から 学生たちが安産祈願の神社を見学

京都新聞 2024年8月16日 15時0分

 安産祈願で知られる京都府福知山市三和町大原の大原神社に、助産師を目指す京都市内の学生19人が訪れた。文化財の産屋、境内の資料室を見学し、実習に先立って出産の歴史に理解を深めた。

 府医師会看護専門学校助産学科(京都市山科区)が毎年、出産の歴史を学ぶ授業の一環で訪れている。今年は7月末に見学した。

 300年以上前からあったとされる府指定有形民俗文化財の産屋見学では、林秀俊宮司(68)が「出産は母親にとって命がけ。神や自然の力に頼っていたと考えられている」と説明した。学生たちは広さ約3畳のかやぶき屋根の中に入り、かつてのお産の様子を想像していた。

 本殿では、半年間の研修中に接する妊婦の安産と自身の国家試験合格を祈願。資料室ではお産の様子を描いた錦絵などの展示も見学した。三浦晴花さん(21)は「今とはまるで違うお産の状況を知り驚いた。妊産婦の思いに寄り添える助産師になりたい」と話した。

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