58年前、静岡県で起きた殺人事件で死刑判決を受けた袴田巌さんのやり直しの裁判「再審」で静岡地裁は、26日無罪を言い渡しました。この判決を受け、いわゆる大崎事件で4度目の再審を求めている原口アヤ子さん97歳の弁護団は「ますます力をいれて取り組んでいきたい」と決意を述べました。
（記者）
「袴田巌さんに無罪判決。無罪判決と掲げられました」
58年前、静岡県で一家4人が殺害された事件で、死刑判決を受けた袴田巌さん(88)の再審で静岡地裁は26日無罪の判決を言い渡しました。
静岡地裁で開かれた再審公判には、精神状態を理由に免除された袴田さんに代わり姉のひで子さんが出廷しました。無罪と書かれた旗が掲げられるとひで子さんからは笑顔も見られました。
この判決を受け、殺人などの罪で服役した後、無実を訴え裁判のやり直しを求めている原口アヤ子(97)さんの弁護団は。
（大崎事件弁護団・森雅美団長）
「本当に50何年も本当に大変だったと思うし、どんなに苦しかっただろうとご本人に対して思う。事件は違うとはいえ無罪を勝ち取った。（大崎事件に）ますます力をいれて取り組んでいきたい」
また、県弁護士会の山口政幸会長は、「無罪を叫び続けている原口アヤ子さんの雪冤に会を挙げて取り組んでいる。再審の無罪判決を機に政府及び国会に対し再審法の改定を強く求める」とコメントしています。
原口さんが裁判のやり直しを求めている4回目の再審請求は、現在も最高裁で審理が続いていますが、1年半以上、進展はありません。
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