11月としては初めて「大雨特別警報」が出されるなど与論町では先週末、660ミリを超える豪雨に見舞われました。
床上・床下浸水は計29棟に上り、スーパーでは11日も後片付けに追われました。
8日、金曜日。与論町では昼過ぎにかけて1時間に120ミリ以上の猛烈な雨が降り、気象庁は「記録的短時間大雨情報」を発表。
与論町では、道路の冠水や家屋の浸水が相次ぎました。与論町茶花の商店街「銀座通り」では、一時、1メートルを超す深さまで水に覆われました。
(撮影した川口敏昇さん)
「隣のおばちゃんの靴が流されたので、そこから動かないでねと言って僕が取りに行った。ご老人だと足をすくわれるくらいの勢いだったので。膝上ぐらいまでは来てましたね」
大雨はこれで終わりではありませんでした。
9日午前3時前。
(気象庁会見 杉本悟史 予報課長)
「鹿児島県の奄美地方与論町に大雨特別警報を発表した。命の危険が迫っているためただちに身の安全を確保しなければならない状況」
与論町に大雨特別警報が発表されました。気象庁が11月に大雨特別警報を発表したのは、2013年の開始以来初めてのことでした。
与論町では、10日夕方までの72時間の雨の量が660ミリを超え、統計を取り始めてから最も多くなりました。県によりますと、床上浸水が20棟床下浸水が9棟、土砂崩れも発生しましたが、ケガ人はいませんでした。
季節外れの豪雨は至る所に爪痕を残しました。スーパーでは商品が散乱。通路に泥水が入り込んでいました。冷蔵設備もすべて壊れてしまったといいます。
こちらは2日経った11日の映像です。話を伺いました。
(スーパートップ茶花本店 竹田 光寛さん)
「初めてこういう状況になったのでどうしたらいいのか、どこから手を付けて良いかわからない状態。最初、売り場を見たときは放心状態。自然災害なものですからどうしようもない状態で。でもこういうときにみんなで力を合わせて。いろんな被害があったうちの店以外の所でも中高生が土日学校が休みで手伝いに来てもらって復旧を頑張っているところ」
県は国と調整し、与論町への災害救助法の適用を決めました。
一方、10日は与論町の北側にある、沖永良部島の和泊町でも大雨となり、8棟が床下浸水しました。
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