春夏合わせて27回の甲子園出場を誇る伝統校、樟南高校の野球部は2024年、創部70周年を迎えました。
その記念事業として27日、ライバル、鹿児島実業高校との特別試合が行われました。公式戦さながらの熱戦となった“伝統の一戦”は意外な結末を迎えました。
樟南高校野球部の創部70周年を記念して行われた特別試合。対するは、甲子園に春夏合わせて29回出場の強豪、鹿児島実業高校です。
幾多の名勝負を繰り広げてきたライバル同士。両校とも全校応援で、スタンドからは公式戦さながらの大応援が送られます。
(樟南高校の応援生徒)
「しっかり応援してみんなで盛り上げていきたい」
(鹿児島実業の応援生徒)
「絶対勝つぞ!」
両校の歴史とプライドがぶつかり合う戦い。試合を動かしたのは鹿実でした。
3回。ノーアウト1、2塁のチャンスで3番垣尾。叩きつけた打球が1、2塁間を破り1点を先制します。打線がつながった鹿実はこの回さらに2点を加えます。
このままでは終われない樟南は5回。鹿実の守備の乱れを見逃さず、1点を返します。さらに1点を取り、勢いに乗る樟南打線は1アウト満塁で7番竹下。1、2塁間を破るタイムリーで同点に追いつきます。
3対3の同点のまま迎えた7回。樟南は1アウト満塁の場面で代打、吉川。上手く合わせた打球はライト前に落ち、逆転に成功します。
その後2点を追加された鹿実はマウンドに11月、中日ドラゴンズと仮契約を結んだ右腕、井上を送ります。
井上は、140キロ後半の直球で押し込みますが、樟南の3番塚原にヒットを打たれ点差を広げられます。
特別試合は8回表が終わったところで樟南が8対3でリード。時間の都合でここでゲームセットとなりました。
(樟南高校・政野宏太主将)
「伝統の一戦と言われてていろいろな歴史もあるなかで自分たちらしくプレーできた。春に向けてもっと個々のレベルを上げてチームでもっとプレーできるようにしていきたい」
(鹿児島実業・宮下正太郎主将)
「一日一日がしっかりと春、夏の結果につながったと言えるような一日、一分、一秒を過ごして全チームを圧倒するような鹿実になりたい」
鹿児島の高校野球をけん引してきた樟南と鹿実。両校の今後の活躍とそこから紡がれる新たな歴史に注目です。
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