公共交通機関の運転手不足が社会問題になる中、鹿児島市が1月からタクシーの「シェア乗り」の実証実験を始めます。同じ方向に向かう乗客が相乗りするこのサービス。運賃は乗客の割り勘です。
23日から2期目がスタートした鹿児島市の下鶴市長。定例会見で、タクシーの「シェア乗り」について発表しました。
(鹿児島市・下鶴市長)
「運転者不足などにより公共交通の供給力減少が顕在化している夜間の時間帯において周辺団地などに帰宅する方を対象にタクシーシェア乗りの実証実験を開始する」
20日に閉会した鹿児島市市議会で鹿児島市は路線バスを維持するため「貸切バス」を廃止する議案を提案しましたが市議会はノーを突きつけ、否決されました。
運転手不足が社会問題になる中、鹿児島市が23日新たに発表したのがタクシーの「シェア乗り」相乗りの実証実験でした。実験は、タクシー会社6社の協力で1月20日から3月30日までの午後9時から午前2時まで毎日行います。天文館や鹿児島中央駅など市の中心部から伊敷や原良、吉野など13のエリアに向かう人が対象です。事前にアプリやネットで予約して相乗りする人が見つかれば利用できます。運賃は乗客の割り勘でオンラインで決済します。
(鹿児島市・下鶴市長)
「民間と主体的に連携しながらまずは市民の皆様の足生活路線をいかに守っていくのかここを全力で取り組んでいきたい」
一方、鹿児島市は現在、新たなスタジアムについて県とともに候補地の選定を進めています。そうした中、新たな候補地の1つとして浮上しているのが鹿児島市与次郎の鹿児島サンロイヤルホテルの跡地です。進捗について聞きました。
(内田キャスター)
「リストアップをしている段階で実際、地権者への接触は?」
(鹿児島市・下鶴市長)
「サンロイヤルホテルについては周辺の地権者にあいさつを行っている状況である」
サンロイヤルホテル周辺の地権者に接触していることを初めて明かしました。複数の地権者のうちの1人は、KYTの取材に「鹿児島市とはこれまで2回面会している。市の幹部も訪れたが具体的な話は一切なかった」と話しました。
23日の会見で下鶴市長は「リストアップした複数の候補地をどう評価して順位をつけるか今後、県と話し合うことになる」としました。
スタジアム構想を2期目の4年間でどこまで進めたいか?質問すると「なるべく進めたい。一歩一歩着実に行いたい」などと話し具体的な目標は示されませんでした。
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