2018年、日置市で男女5人を殺害したとして一審で死刑判決を受けた男の控訴審が24日結審し、弁護側は「5人の殺害は精神障害が影響していた」と主張。一審判決の破棄を求めました。一方、検察側は「責任能力はある」として、死刑判決を不服とした被告側の控訴の棄却を求めました。
殺人と死体遺棄の罪に問われているのは岩倉知広被告(45)です。
岩倉被告は2018年、日置市の住宅で父親と祖母の首を絞めて殺害して遺体を遺棄し、安否確認に訪れた親族を含む3人も殺害した罪に問われています。
一審では岩倉被告の責任能力が争点となり、2020年鹿児島地裁は被告人の妄想性障害の程度については「軽微」であるとして責任能力を認め、死刑判決を言い渡しました。
岩倉被告は判決を不服として控訴。控訴審でも責任能力の有無が争点となり、控訴後に精神鑑定した医師の証人尋問などが行われていました。
裁判は24日で結審し、検察側は「いずれの犯行も完全に責任能力が認められる」などとして、控訴の棄却を求めました。
一方、弁護側は「5人の殺害は精神障害の影響で心神耗弱の状態であり完全な責任能力はなかった」として死刑を言い渡した一審判決の破棄を求めました。
判決は2025年3月13日に言い渡されます。
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