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60年にわたり撮影した20万点の水俣病の写真 「小中学生の教育活動に使って」写真家たちが県に要望

KYTニュース 2025年1月15日 19時29分

 車いすに乗って一点を見つめる女性。船に乗って漁をしている人々。これらの写真はすべて水俣病の患者やその家族、そこで暮らしている人々を写した写真です。60年にわたって撮影した約20万点に及ぶ写真を教育活動に使ってもらおうと写真家たちが県に要望を行いました。

 要望を行ったのは写真家などで作る団体「水俣・写真家の眼」です。

 団体に所属する写真家たちは1960年から60年あまりにわたって水俣病の患者やその家族、そこで暮らす人々の生活の様子を撮影。その数は約20万点にも及びます。しかし、写真家の高齢化が進み、亡くなっている人もいて、保存や活用の方法が課題となっています。団体は写真を県内の小中学生が水俣病を学ぶプログラム教材の開発に使うことや写真のアーカイブ化などを求めました。

(水俣・写真家の眼 芥川仁代表理事)

「後世に伝える、広く伝えることが我々のカメラの前に立っていただいた患者の気持ちをより深く理解し役立てていくことだと思う。県民にも水俣病という公害事件が鹿児島県の中でも大きな問題となっていたことを忘れないでほしい」

 県内には2024年12月末時点で493人が水俣病の患者に認定されています。要望を受け、県は「国とも連携しながら何ができるか考えたい」と述べました。

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