受験シーズン真っ只中、公立高校志向が強いとされる鹿児島である変化が起きています。2024年度の私立高校の志願倍率は2020年度と比べ0.28ポイント上昇し、全国で最も上がったことがわかりました。
生徒数が1500人を超えるマンモス校、鹿児島市の鹿児島高校です。29日は入学試験が行われ、校門前には少し緊張した様子で勝負に臨む、受験生の姿がありました。
(受験生)
「私立で商業科があって私に合っているのが鹿児島高校だと思ったので志望した。自分なりに合格できるように頑張りたい」
「特進コースがあって難関国公立や私立大学進学を目的とするコースだと聞いた。頑張ります」
(受験生の保護者)
「私立は特色がそれぞれの高校で違うので子どもの行きたいところ、やりたいことができるところを考えた」
日本私立学校振興・共済事業団が1月に発表した調査によりますと、2024年度の私立高校の志願倍率は2020年度と比べ9つの都と県で上昇したということです。
このうち鹿児島は2020年度が3.63倍だったのに対し、2024年度は3.91倍に。0.28ポイント上昇していて、全国で最も上がったことがわかりました。
また県私学協会によりますと2024年度の中学校の卒業者のうち、私立高校へ入学した人の割合は34%でした。10年前と比べると8ポイント上昇しているということです。
私立高校を巡っては、2020年4月から、年収約590万円未満の世帯の生徒を対象に支援金の上限が引き上げられ、授業料が実質無償化されました。
原田賢幸会長は「実質無償化やこれまでの様々な取り組みが実を結んだのではないか。 公立の受け皿ではなく、選択の一つとして受け止められてきている」とコメントしています。
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