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シャーシャーからゴロゴロへ 保健所で出会ったキジトラ猫の変身物語 独特の行動が魅力の「不思議くん」が幸せになりますように

まいどなニュース 2024年7月16日 17時30分

群馬県前橋市の保健所に、コロコロとしたかわいい子猫たちに混じり、キジトラのオスの大人猫がいました。

この子猫たちの父親なのか、それとも偶然一緒に収容されたのかはわかりません。子猫たちのきれいですが、この大人猫はボロボロでした。人間を前に鋭い目つきで「シャーシャー」と激しく威嚇していました。

守ろうとしたのは子猫たち?それとも自分自身?

子猫たちを守ろうとしているのか、それとも自分自身の身を守ろうとしているのか。真意は分かりませんが、とにかく「シャーシャー」。そんな必死な姿を前に保護団体・Delacroix Dog Ranch(以下、DDランチ)のボランティアさんは心を打たれました。

「ここまで必死に人間に威嚇する思いの裏には、子猫たち、あるいは自分自身の身を守る強い思いがあるに違いない」と、このオスの大人猫を引き出し、「LeTAO」という名前をつけました。まずはボロボロの体の治療を行うことにしました。

威嚇していたかと思いきや、抱き上げるとゴロゴロ

後にLeTAOは猫風邪と真菌症を患っていることがわかりました。獣医師の指示に従い、DDランチの預かりボランティアさんは治療と世話を行うことに。数週間の懸命な世話により、LeTAOの体調は改善し、栄養価の高いエサのおかげで、保護当初よりも肉付きが良くなり、毛並みにも艶が出てきました。

「元気になってくれて本当に良かった。これから安心して過ごせる『ずっとのお家』探しをしようね」と声をかける預かりボランティアさんでしたが、LeTAOはここでもまた「シャーシャー」。しかし、そのまま抱き上げると一転して「ゴロゴロ」。

これまでの威嚇とは裏腹に、この家にいる先住猫の前では一切の威嚇をせず、甘えん坊な一面を見せるのです。

シャイなのか、ツンデレなのか、LeTAOの性格や行動はつかみにくいですが、それもまたLeTAOの魅力です。ほどなくして里親募集を開始しました。

「つかめない感」ぶりを発揮しながら幸せを目指す

現在もLeTAOは引き続き預かりボランティアさんの家で過ごしています。

短い体毛に対して尻尾だけふわっとした長毛のLeTAOは、尻尾をふわふわ揺らしながら部屋中を駆け回っています。「元気になってよかった」「楽しそうに遊んでる姿がかわいい」と眺めていると、ここでもまたすぐに疲れて休憩。

相変わらず「つかめない感」を発揮していますが、それがLeTAOの他にないかわいさです。こんなLeTAOにぴったりのお家が早く見つかると良いですね。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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