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多頭飼育現場から保護されたミックス犬は警戒心MAX 預かりボランティアの家で同胞と再会 幸せの歯車が回り始めた

まいどなニュース 2024年7月22日 17時30分

北関東のある場所での多頭飼育。犬保護団体restartdog LIEN(以下、リアン)はこの現場からこれまでにワンコたちを保護してきましたが、5匹目に当たるワンコがチワワ×プードルのミックス犬のオス、あまねでした。

推定8歳ほどで見た目にかわいい小型犬。しかし、保護当初は人間に強い警戒心を抱き、手を差し伸べようとすれば「来るな!」とばかりに唸り、咬みつこうとしました。

多頭飼育現場出身のワンコとの再会で…

これまでに多くのワンコと接してきた預かりボランティアさんは、そんなあまねを前にしても動じません。「怖いよねー。でも大丈夫だよ。あまねのペースで良いから少しずつ仲良くなっていこうね」と自宅で世話することにしました。

実はこの預かりボランティアさんの家には、あまねと同じ多頭飼育現場出身のワンコが暮らしていました。久々の再会となったあまねとそのワンコはぎこちないながらも挨拶。

「あれお前ここにいたの?」「お前こそ、どうしてここに来たんだよ?」と言わんばかりの様子でしたが、後になって思うと、この再会があまねの心を開かせるきっかけにもなりました。

同胞を真似をすることですぐに心を開いてくれた

あまねは同胞を真似するように過ごし、食欲旺盛で元気いっぱいの甘えん坊に大変身。預かりボランティアさんの前で「食べ物ちょうだい」とピョンピョン飛び跳ね催促するほど懐いてくれました。

「少しずつで良いから仲良く」と言っていた預かりボランティアさんは、かなり早く心を許してくれたことに少々拍子抜け。そして、「本当はこんなにかわいい甘えん坊だったのね」とあらためて愛おしく思いました。

里親希望者さんの前では唸らなかった

あまねが心を開いてくれてから、数週間後には「うちにおいで」の声がかかりました。募集サイトであまねを見て一目惚れしたという里親希望者さんで、トライアルに向けてオモチャやベッドなど、できる限りの準備をしてくれていました。

一瞬不安がよぎったのが、馴れない里親希望者さんの家であまねがまた唸ったり咬みつこうとするんじゃないかということ。

その可能性がゼロではないことも十分伝えた上でトライアルでしたが、この家では保護当初のような強い警戒心はなく、むしろルンルン。里親希望者さんが用意してくれたベッドに自分から入っていき「うーん。なかなかいいぞ、このベッド」とうれしそう。

果たして、あまねはこの優しい里親さんのもとで第二の犬生を送ることになりました。そして「リク」という名前をもらい、今では笑顔いっぱいで元気に過ごしているそうです。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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