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給食で必須だった子ども用ガーゼマスク、不人気すぎて… 生産終了を決断したメーカーの見解は

まいどなニュース 2024年9月10日 7時20分

コロナ禍を経て、個人の判断でマスクを着用することになって1年以上が経過しました。今も病院などでは着用が必要とされ、飛沫防止や花粉対策、病気・感染対策など予防のためにも家庭で常備されるものとなりました。

そんななか「不織布マスク、コロナ禍ではないけど、給食用に毎日持参してる」「コロナ真っ最中に小学生になったうちの子どもたちはマスク=不織布が当たり前。ガーゼマスクを持たせても使ってくれない」といった親御さんたちの声が。

ガーゼマスクといえば給食では必需品だったものの不織布マスクの人気が上回る状況に。そんななかあるメーカーがガーゼマスクの販売終了を発表しました。

洗って何度も使えるし、肌にもやさしいことから「ガーゼマスクを」という学校もあり、ハンドメイドで布製マスクを準備するご家庭もあります。ガーゼマスクも人気アイテムだったそうですが、どのように販売状況が変わったのでしょうか。

生産終了を決断したスケーター株式会社(奈良県奈良市)の広報さんにお話を聞きました。

売れていたけれども、今は…

――子ども用のマスクはいつ頃から販売を?

不織布マスクは2017年ごろに3種類のキャラクターからはじまり、2018年にさらに数種類のキャラクターが加わりました。コロナの感染対策として、2020年3月ごろ当時の在庫が一瞬で無くなり、欠品となった少し後、2020年5月頃にガーゼマスクが入荷されました。

――コロナ禍に入ってからガーゼマスクの販売をスタートされたのですね。

入荷後はとてもよく売れました。2020年10月頃には不織布マスクが再入荷し、ガーゼ・不織布ともによく売れたのですが、徐々にガーゼマスクは売れにくくなりました。弊社の製品は「耳が痛くなりにくい平ゴム」を使用し、お子さまが快適に過ごせるように工夫を施して、快適さも目指したものでした。

現在、ガーゼマスクの取り扱いはほとんどなくなり、オンラインでも在庫限りで終了という商品になっております。今後ガーゼマスクの生産予定はございません。

――ガーゼマスクが販売終了とは!

人気でしたが「ガーゼマスクは効果がない」と言われ始め、不織布マスクが普及すると、徐々に売れなくなりました。通常の不織布マスクのほうが使い捨てで便利で安いので、そちらのほうが売れるのではないかと推測します。

――確かに子どもたちにも不織布マスクの使用が一般的となってきている印象です。

弊社の製品は「すみっコぐらし」「ドラえもん」などのキャラクターをデザインし、親しんでいただいていたようです。

「感染症流行時期で自らマスクをしっかり着けてくれてよかった」「普段の生活ではマスク無しだが、人混みや病院ではつけるし、キャラクターに子どもが喜ぶ」「子どもも好きな柄があって嫌がらずつけてくれるので助かる」といった声をたくさんいただくことができました。

◇      ◇

もちろんガーゼマスクを引き続き販売する企業もありますが、ドラッグストアのオンラインストアなどでも大人用のガーゼマスクの販売終了、メーカーの製造販売終了といった表示がされるものもあり、使用頻度を考えると縮小傾向になることも考えられます。

しかし、ガーゼはガーゼで、肌触りのやさしさ、繰り返し洗えるなどの魅力も。不織布マスクとガーゼ(布)、どちらも飛沫防止や衛生環境を保つものとして、通院時や感染予防、学校給食当番時などに必要となってくるからこそ、子どもたちの好みや希望に合わせて適切にマスクのご使用を。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・太田 真弓)

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