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決めポーズは「うまうまきゅん!」で競馬ファン熱狂!? 史上初の地方競馬アイドル「UMATENA」人気上昇中

まいどなニュース 2024年7月12日 20時0分

佐賀競馬場(佐賀県鳥栖市)を拠点に活動する7人組アイドルグループ「UMATENA(ウマテナ)」が人気を集めている。今年4月の本格デビュー以来、月1度のペースで同競馬場の野外ステージで歌やダンスを披露。7月13日には小倉競馬場で出張ライブを行い、同28日の「吉野ヶ里記念」ではSKE48をゲストに迎える予定だ。「史上初の地方競馬場アイドル」として目が離せない存在になりつつある。

♪ファンファーレが鳴り響いたら きみの胸に駆け出したい うまうまきゅん!

6月30日、競馬場のコースそばにある野外ステージ前には、悪天候にもかかわらず100人近くのファンが集結。メンバーが冒頭のデビュー曲「Fanfare〜幸せの合図〜」を歌い、「うまうまきゅん」の決めフレーズで締めくくると、スタンドで観戦中の競馬ファンからも大きな拍手がおくられた。競馬をイメージした歌詞と振り付けが人気で、この日はメインレースの「佐賀ユースカップ」前に5曲、同レース後に2曲を歌い、競馬場を盛り上げた。

グループ名の「ウマテナ」は佐賀競馬場のキャッチフレーズ「うまてなし」と、戦いの女神「アテナ」をかけて命名。「全国の競馬ファンに夢と幸運をもたらす存在に」との願いが込められている。それぞれのメンバーは出走馬の8枠に合わせたカラーを持ち、2枠黒色はいない。「この枠はファンの皆さん。なぜなら、ファンの皆さんがいないとレースは始まらないから」(リーダーの桜衣かれんさん)

競馬場を本拠地にするアイドルは全国の地方競馬で初めてという。企画したのは佐賀県競馬組合。経営企画課広報販促係係長の飯田健史さんは「競馬って、馬券を買うだけでなく、馬が好きな人、騎手の追っかけなどいろんな楽しみ方ができて、アイドルの『推し』とよく似ているんですよね。競馬とアイドルは親和性がとても高いと感じています」と話す。

飯田さんによると、同競馬場ではコロナ禍以降、40代以上の来場者が減る一方、20代〜30代の来場者が増加傾向にあり、全体の約4割を占めているという。「アイドルを通じて、まだ競馬をやったことがない、あるいは競馬場に来たことのない若い人たちに、競馬の魅力や楽しさを伝えられれば、地方競馬はもっと活気づくのではないかと」

メンバーは馬券が購入できる20歳以上を対象に募集。今年1月に行われたオーディションで、約70人の応募者の中からアイドル経験者5人、未経験者2人の計7人が選ばれた。「経験者5人はいずれも福岡のアイドル界で実績のある子たち。すでに解散してしまったグループの子もいて「『UMATENA』として再降臨した」と喜ぶ元々のファンの方々もいます。5月に博多のどんたく祭りに参加した際は、結成してすぐとは思えないほどの盛り上がりぶりでした」(飯田さん)

メンバーは全員、競馬に関しては初心者だが、オーディション前から競馬について猛勉強を開始。公式ホームページの動画では、「パドックの極意」「競馬新聞の読み方」「便利で簡単!ネット投票を学ぶ」など、初心者ならではの新鮮な視点で地方競馬の魅力を伝え、競馬を全く知らない人にもためになる内容になっている。

「佐賀競馬だけでなく、競馬界全体を盛り上げるアイドルに育ってほしい」と飯田さんは期待を込める。 

メンバーを代表して、リーダーの桜衣かれん(KAREN)さんに話を聞いた。

ー4月の本格デビューから2カ月が経ちました。

桜衣かれんさん(以下同)「アイドル未経験の2人がすごく頑張っていて、その頑張りに経験者メンバーも感化され、お互いに励ましあってやっています。ありがたいことに曲をたくさんいただいて、すごくやり甲斐を感じています。現在は週に1日、全員で集まってレッスンを受けていますが、歌とダンス、競馬の知識ともに、どちらももっとスキルアップして、競馬の魅力や楽しさを伝えていきたいです」

ー今のグループ内の雰囲気は?

「私が最年長でまとめ役ですが、年齢関係なく和気あいあい。うるさいほど元気すぎる(笑)」

ー競馬はみんな初心者とのこと。

「オーディションを受けるにあたり競馬を学び始めました。メンバーの中にはいま、パドックMCをしている子もいるので、パドックの見方を教わるなど、メンバー同士、お互いに学んだことを教え合っています」

ーSNSでは各メンバーによるレース予想なども出していますね。

「私はインターネットで地方競馬が楽しめる『SPAT 4』を利用していますが、まだ全然へたくそで、うまく予想できているという感じではないですね(笑)もちろん当たったときはすごく嬉しいですし、惜しかった時はなんで惜しかったのかを自分なりに分析しています。この馬は前のレースでよかったから、くらいの感じでしかまだみることができていないので、馬場の状況や騎手さんのこと、パドックでの様子など、深いところまでみられるようになればもっと面白くなるだろうと。メンバーの中には、3連単ばかりを狙ったり、自分の色の枠を買ったりという子もいます」

ーファンの人たちについて。

「ありがたいことに『初めて来たよ!』というファンの方々が、身に沁みてわかるくらい大勢来てくれています。ライブを観に来て、空き時間に100円から馬券を購入できるのを知って、初めて競馬に挑戦してくださる方も。2枠黒色はファンの方々なので、ファンの人たちが黒い服を着てくれたりしているのも、一致団結感があって嬉しいです」

ー今後の抱負を。

「デビューしたときは『いずれは全国各地でライブしたいね』とメンバー同士話していたんですけど、7月は小倉競馬をはじめ、長崎、熊本などのイベントに参加する予定で、まずは目標の一歩を踏み出せたかなと。私たちを日々支えてくれる周囲のスタッフさんたちには本当に感謝しています。佐賀競馬場を『日本一推したい競馬場』にすることはもちろん、私たちのことを全国の方々に知ってほしいですし、UMATENAを観たら競馬も好きになる、そんな人たちをもっと増やしていきたい。勝利の女神になれるよう、それぞれのメンバーの個性、良さを出しつつ、一丸となってこれからも期待に応えていきたいです」

(まいどなニュース特約・西松 宏)

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