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大谷翔平選手の名言をヒントに…子どもの憧れ「ココアシガレット」が「粒」になった!? 企業ロゴまで大胆チェンジで新発売へ

まいどなニュース 2024年7月17日 12時21分

 菓子メーカー「オリオン」(本社、大阪市淀川区)は7月23日、ロングセラー駄菓子「ココアシガレット」が粒タイプになった新商品「折れへん!?ココシガタブレット」を発売します。全国のローソンで先行販売。8月中旬から順次、全国の小売店などで販売予定です。

棒状菓子、パウチ袋は無理→大谷選手の名言でひらめいた

 ココアシガレット味のラムネを薄い糖衣でコーティング。粒のサイズは同社の定番商品「ミニコーラ」とほぼ同じ大きさ。携帯に便利なチャック付きのパウチ入りで、パッケージにデザインした企業ロゴは「ORION」から「OREHEN」(折れへん)に変えるという遊び心も。

 同社企画部の高岡五郎さんによると、同社では2022年に定番商品「ミニコーラ」のパウチ形態を発売。翌年にはパウチ袋入りの「梅ミンツ」も発売し、評判に。そこで看板商品のココアシガレットも続こうとしましたが、棒状の菓子は袋に詰める工程が難しく、輸送の段階で折れる可能性もあるため断念。

 そんなときヒントになったのが、2023年のワールド・ベースボール・クラシック決勝前の大谷翔平選手の名言「あこがれるのはやめましょう」でした。

 ココアシガレットは1951(昭和26)年の発売当初、タバコを吸う大人の姿をまねしてみたいという子どもたちのあこがれをかなえた駄菓子でした。しかし70年超の間に、禁煙化の流れや駄菓子店の減少、原材料費の高騰など環境が変化。

 大谷選手が発した「あこがれ」は自社商品にもつながると感じた高岡さん。なじみのあるタバコ=棒状へのこだわりはやめ、思い切って球状にしたところ、「袋に丸く収まる!」。構想から1年以上かけ、商品化にこぎ着けました。

 今後も売り続けるために選んだ決断は、これまでの味のよさを残しつつ、新しい食感の発見でもありました。

 「新商品の『折れへん!?ココシガタブレット』は、ORIONをOREHENに変えてでも発売したかった商品です。ココアシガレットとは違った食感で、食べやすく、おいしくなってます。『折れへん!?〜』が次の新製品を生み出していくきっかけになったら、チャレンジ大成功です」(同社高岡さん)

 内容量30g。価格は117円(税別)。

 なお、ココアシガレットの製造販売は今後も続けるそうで、「100年売れる商品をめざしています」(同社高岡さん)。

あいみょん、新しい学校のリーダーズも

 ココアシガレットは有名人にも愛されており、ミュージシャンのあいみょんさんは2019年、ココアシガレットを手にポーズを取る写真を自身のインスタグラムに投稿。「なつかしい」「おしゃれ」など、幅広い世代から再注目され、一時は在庫が底をつくほどに。2023年には新しい学校のリーダーズが「オトナブルー」のミュージックビデオの中で小道具として使用し、ファンの間で話題になりました。

(まいどなニュース・金井 かおる)

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