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【エアコン選びに新説!?】「フィルター自動掃除機能付きエアコンは絶対買いません」→プロの掃除が割安で清潔という声も

まいどなニュース 2024年8月15日 7時50分

「自動掃除機能付きエアコンは絶対買いません。15年くらい前に使っていましたが、本体の値段がかなり高い割に結局自動であまり掃除できていないことと、業者さんにエアコン洗浄を頼むと金額が跳ね上がることから、ノーマルなエアコンの方が良いと判断しました。普通のエアコンが最高です!」

SNSで話題となった、エアコンのフィルター自動掃除機能についての投稿。SNS上をチェックしてみると、自動掃除機能は問題なく使えているのでOK派と、不要派に分かれている様子。

そうなってくると、気になるのは不要派の方の意見。

「自動掃除はかえって煩わしいです。フィルターはやはり目詰まりするから結局外して手洗い。大型だとその取り付けも複雑。多機能不要派!です」
「自動掃除機能がついていても結局、人の手によるメンテナンスが必要になるし、掃除業者さんの掃除の際の取り外し作業が大変になる為、単価が上がるという悪循環」
「変に機能を付けるより分解清掃がしやすい方が、業者に頼むとしても安くなるのでそっちの方がいい」

コメントの中で気になったのが、「自動掃除機能つきのエアコンは、プロの業者に洗浄を頼むと、機能なしより高くなる」というもの。加えて、フィルター自動掃除機能付きのエアコンでも、「実は結構内部が汚れている」という意見も興味深いところです。

そもそも、エアコンはどこまで自分で掃除が必要で、また可能なのでしょうか?!この疑問について掃除のプロ、ダスキンのご担当者の方に聞いてみました。

フィルター自動掃除機能は必要か否か?自動では掃除できない部分も意外と多い

ーーフィルター自動掃除機能付きエアコンは、実は結構内部が汚れているとか、掃除しきれていないなどとSNSで話題です。例えば、 どういうところが掃除機能では掃除しきれずに汚れているのでしょう?

「エアコンのフィルター自動掃除機能とは、フィルター部分をお掃除ロボットが掃除してくれているものが多く、フィルターを外した奥の熱交換器を呼ばれるアルミフィンの部分や、吹き出し出口の奥にあるファン等は対象となっていない事があるので、エアコンを使用していると徐々に内部が汚れていきます」

ーーなるほど、フィルター自動掃除機能付きでも掃除範囲外の部分があるということですね。汚れが残っている部分は、自分で掃除するとしたら、どこを掃除すればいいですか? 

「メーカーや機種ごとにお手入れ方法は異なりますので、必ず取り扱い説明書をご確認いただく必要がありますが、例えばフィルターは定期的に掃除したり、お掃除ロボットが掃除してホコリを溜めているダストボックスもお手入れしてください。フィルターにホコリが溜まってきたり、油汚れが付着してきたタイミングで掃除機がけや水洗いをするのが良いです」

スプレー式クリーナーは要注意、破損や火災の原因にも!

ーー自分で掃除する場合、気をつけないといけないことがありますか?

「メーカーや機種ごとにお手入れ方法は異なりますので、必ず取り扱い説明書をご認いただき、記載されたお手入れ方法に沿ってお掃除してください。むやみにフィルターやダストボックスを取り外そうとすると、エアコンを壊してしまう事もあります。

また、お手入れはコンセントを必ず抜いてから行わないといけません。エアコン本体に脱臭フィルターが搭載されている場合は、脱臭フィルターは水洗いができませんので注意してください。このような注意点を踏まえて、取扱説明書にはお手入れ方法が記載されていますので、必ず確認しましょう。 取扱説明書が見当たらない場合はメーカーのホームページ等にもデータが公開されていますので、 活用するのも一つです」

ーースプレー式クリーナーを使用して掃除する場合は、注意が必要と聞いたことも……

「エアコン洗浄スプレーを使用した内部洗浄ですが、各メーカーのホームページにも書かれているように、 高い専門知識が必要なので使用は控えたほうが良いと思います。理由としては、内部部品の破損による水漏れや電気部品の故障などを引き起こす可能性があるからです。エアコン本体の中には、水や洗剤で濡れると壊れてしまう基盤やコネクタが数多くあり、『自身で洗浄をして火災が発生した』という事例もありますので、自身で洗浄を試みるより、プロに任せた方が良いかもしれません」

ーー怖い……掃除して火災は困ります!ちなみに自分で掃除できない部分とは、具体的にどこになりますか?ちなみに、プロの方はどのように掃除

するのでしょう?

「カビが発生しやすいファンや熱交換器といった部分は、ご家庭では清掃することができません。プロによるエアコンクリーニングでは、本体カバーやフィルター、お掃除ロボットを分解した後に、本体のファンや熱交換器などを高圧洗浄していきます。外したカバー等は、手作業で表側だけでなく裏面までしっかりとクリーニングします。プロはエアコンの構造を把握していますので、本体をスムーズに分解し、汚れに応じて薬剤や資機材を使い分けることで、素材を傷めずにしっかりときれいにクリーニングする事ができます」

噂は本当だった!フィルター自動掃除機能なしの機種はクリーニング代が安い

ーーSNSへの投稿で、フィルター自動掃除機能付きのエアコンの分解掃除は、機能のないものより高額というものがありましたが、これは本当ですか?

「はい、フィルター自動掃除機能付きエアコンは内部の構造が複雑で、分解する時間が⻑くなるため、クリーニング料金が高くなってしまいます」

ーーなるほど!「フィルター自動掃除機能がないエアコンを購入し、定期的にプロに掃除を頼んだ方が安上がりできれいになる」という投稿をしていた人がいたのは、このためなんですね

「一概に安上がりか…とは言えないですが。ご自身のライフスタイルに必要な機能かどうかは、メーカーホームページなどで調べた上で、エアコンを購入していただけたらと思います。エアコンにかけるコストをできるだけ抑えつつも、キレイに保ちたいという場合は、フィルター自動掃除機能なしのエアコンを購入して、定期的にプロにクリーニングをお願いするのも一つの選択肢だと思います」

ーーちなみに「この症状が出たら、プロによる掃除が必要かも」という目安や判断基準はありますか?毎年掃除を依頼するのは結構高額になりますよね?!

「目安としては、エアコンの臭いが気になったり、吹出口に黒い点々(カビ)が出てきたら、プロにクリーニングをおすすめします。 リビングは使用頻度が高くなりますので、他のお部屋よりも短い間隔でクリーニングしていただくといいと思います。 また、在宅勤務をされていてエアコンを日中も使っていたり、ペットを飼われていて⻑時間運転されているエアコンは、汚れにあわせて半年から1年に1回程度のクリーニングをしていただくと、エアコン内部をきれいに保てます」

ダスキンのエアコンクリーニング価格で検証

ダスキンの公式サイトによると、エアコンクリーニングの見積もりは以下の通りです(2024年7月現在・すべて税込)。

【フィルター自動お掃除機能なし】
1台15400円
2台セット25300円

【フィルター自動お掃除機能あり】
1台26400円
2台セット47300円

自動掃除機能あるなしで、金額に11000円(1台の場合)も差があるうえ、フィルター自動お掃除機能ありエアコン1台の掃除費用で、機能なし2台分の掃除をお願いしてもお釣りが返ってくる計算に!

現在筆者がエアコン買い換えで検討している機種(8畳タイプ)は、フィルター自動お掃除機能ありorなしで、本体価格の差額は約80000円でした。ざっと計算すると、その差額で約5回のクリーニングが可能。これだと確かに、機能なしを購入してプロに掃除を任せてしまうという手もありだと思えてきます。なんせ個人では掃除しきれない場所まで、きれいに掃除してくれるわけだから、気持ち良い!

次にエアコンを買い換える際、さて皆さんならどうしますか?

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・東寺 月子)

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