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モンベルの日傘大ヒットの理由とは? メンズ日傘の火付け役、選ばれる理由を聞いた

まいどなニュース 2024年8月6日 11時45分

熱中症アラートが発令される日々。体を労わるために、男性も日傘利用を強く推奨する筆者ですが、周囲の男性に聞いてみると「まだ使ってないけど、買うならモンベル」という声多数。

そう、彼らがチェックしているのは「サンブロックアンブレラ 55」。日本でのメンズ日傘の火付け役といっても過言ではありません。実際にSNSへの投稿を見ていると、日傘愛用中の男性の間で支持されている様子がうかがえます。

「モンベルのサンブロックアンブレラを使ってるのですが体感で10℃は違う気がします」

「昨日、始めて通勤でモンベルの日傘使ってみた。なるほど確かに暑さがかなり和らぐ。勤務先の朝は気温自体はそんなに高くないけど、直射日光が強い(田んぼの真ん中歩いてる)ので日差しを遮ってくれるだけで涼しくなる。男性も日傘使うべきだと気付かされた」

「数年前、家人にモンベルの日傘をプレゼントしました。当時は恥ずかしいと使わなかったけど、今年は使ってますね」

そんな声で話題のモンベルの「サンブロックアンブレラ 55」。とはいえ「モンベルの日傘も毎年欲しいと思いつつ気付くと完売続きだからなぁ…」「モンベルの日傘は最短9月入荷と言われました」という嘆きの通り、今年も完売で入荷待ちが続いている状況なんだそう。

最近では、男性も携帯しやすいデザインの日傘が多数発売されているにも関わらず、変わらず支持されている「サンブロックアンブレラ 55」は、何がどう違うのか?!モンベルのご担当者の方に話を聞いてみると、「そりゃ人気になるわ!」という納得理由がいろいろありました。

実はアメリカ企画品?!誕生秘話

ーーモンベルの日傘の特徴といえば、シンプルなデザインですよね。やはり「男性が使える日傘」をコンセプトにしているのですか?

「いいえ、実はモンベルアメリカの従業員からのリクエストがきっかけで。ロングトレイルに出かけると、日差しを遮るものがない状況下で一日中ハイキングをすることがあるんです。そういう時に、自ら日陰をつくるためのアウトドアギアとして開発されました。男性を特に意識することはなく、あくまでユニセックス。ですから、男性が使うことは想定していますね。機能性を第一に考え、つくりたいものをつくった結果、こういうデザインになったんです」

ーー意外でした! では、アメリカでも人気なんですか?

「2012年春頃にアメリカ市場で販売し、日本では2016年春からと少し遅れて販売をスタートしましたが、日本でも人気です。でも最初は特別話題ではなく、知る人ぞ知る…といった感じでした。メディアで取り上げられてからここ2、3年で爆発的に売れるようになりました。毎年増産しておりますが、今年も完売してしまい、ご迷惑をお掛けしています」

ーーここ数年毎年「完売」という販売数の増加は、やはりアウトドアフィールドでの利用より、街なかで日常的に使う人が購入したからでしょうか?

「私たちは細かな市場調査をしていないので、正確にはわかりません。ですが弊社の社員も日常使いとして、サンブロックアンブレラを頻繁に使用しています」

かっこいいシルバーカラーには理由があった!アウトドアブランドならではのモノづくり

ーー日傘をこれまで使ったことない男性が買ってる可能性も高いですよね。そういえばシルバーのルックスは「男性でも持ちやすいカラー」かな?!なんて思うのですが……

「実はシルバーカラーは、遮光性、遮熱性を突き詰め、機能性を重視した結果に生まれたカラーなんです。『サンブロックアンブレラ 55』は、表面には日射しを反射するシルバーコーティングを施していて、優れた遮熱効果を発揮する晴雨兼用の傘です。できるだけ軽くするため、親骨には軽量で強度を備えたカーボン繊維強化樹脂骨を8本使用。重量は200グラムです」

ーーこのシルバーカラーが遮熱のポイントなんですね?

「そうです。遮熱効果が高いポリウレタンコーティングとなっています。従来、このような仕立てにすると重くなってしまうのが難点なのですが、この商品化に向けて軽量化のためにメーカーとオリジナル生地を開発しました。『サンブロックアンブレラ 55』は75デニールで、さらに持ち運びしやすいようにと開発した『トラベル サンブロックアンブレラ 50』には、20デニールの生地を使用しています。こちらも遮光・遮熱効果がありつつ、裏面に黒いコーティングを施すことで、光を吸収し視界を見えやすくしています。『サンブロックアンブレラ 55』と同じ親骨を6本骨にすることでさらに軽量化し、130グラムを実現しています」

ーー軽く持ち運びすることにグラム単位でこだわるところは、アウトドアブランドらしいですね。でも『トラベル サンブロックアンブレラ 50』は薄い生地なのでUV効果が低いとかはないのですか?

「どちらの傘も生地に施したコーティングによって、遮熱・遮光効果とUVカット効果を実現しています。そのためこのコーティングが保たれている限りは、生地の厚みに関係なく効果を発揮します。厚みの違いはしいていえば耐久性です」

ーーそうなんですね。じゃあ、コーティングが剥がれると寿命がきてると判断すればいいんですね。ちなみに、耐用年数はどれくらいでしょうか?

「これは使用頻度などにもよるので、なんとも言えないですね。ただ、保管方法に気を付けてもらうと、より長く使っていただけると思います。

(晴雨兼用なので)雨の日に使ってきちんと乾かさず保管してしまったり、高温多湿な場所に置いておくなどすると、コーディングははげやすいです。湿気は生地に良くないので、雨の日に使ったら日陰で干してから保管してください」

破損しても修理OKで長く使える

ーー湿気がNGなんですね。もし壊れてしまったら…

「メンテナンスも可能です。例えば、骨が折れたとか、傘生地が破れたということがあれば、補修もできますよ。弊社ではレインウエアとか特殊な服も機能を損なわず補修することができます。長く使っていただけるようにメンテナンスも受け付けています」

ーーそれはとても嬉しい取り組み!ちなみにサンブロックアンブレラを個人的に使ったことはありますか?

「僕はどちらの傘も愛用しています。普段に使うのは『サンブロックアンブレラ 55』で、旅行は『トラベル サンブロックアンブレラ 50』。これは個人差があるので何とも言えませんが、『サンブロックアンブレラ 55』の方がより涼しい気がします。弊社では男性スタッフも結構使っていて、ランチに出かける時なども今はとても暑いので利用していますね。使用に関しては、僕もそうですが誰も抵抗がない感じです」

聞くとますます欲しくなる「サンブロックアンブレラ 55」。遮熱・遮光効果の高い日傘は、総じて重くかさばるけれど、やっぱりモンベル製はアウトドアブランドだけあって軽量。予約すべきか……。

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・東寺 月子)

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