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7年間ケージで過ごした繁殖引退犬 チワワの瞳は怯えていた 「やりたいことをやろうね」預かりボランティアとの穏やかな時間 そして届いた朗報

まいどなニュース 2024年9月11日 17時30分

小さな体で控えめに甘えるチワワのクッキーちゃん。

推定7歳ほどのメスで、名前を呼ばれると尻尾を小刻みに振って喜び、ちょこちょこと歩み寄ってきてくれます。なでてあげたり、オヤツをあげればさらに屈託のない笑顔を浮かべる愛くるしいワンコです。

繁殖引退犬で、7年間ケージの中に閉じ込められていた

クッキーちゃんがここまで心を開いてくれるまでには時間がかかりました。繁殖引退犬で、ブリーダーの元では7年間ずっとケージの中に閉じ込められ「人間の道具」としてしか接してもらえなかったからです。

保護したのは静岡県の団体・スリール〜犬達の幸せ探し〜。団体に提携する預かりボランティアさんの家に迎え入れられても、しばらくは人間が怖くてブルブル……。それでもたっぷりの愛情を受けたクッキーちゃんは「自分がしたいことや気持ちを外に出しても良いんだ」と理解し、自ら甘えてくるようになりました。

オヤツやエサをもらうことも大好きになり、前述のような愛くるしい様子を見せてくれるようになりました。

保護生活の中で、お互いの心を通わせ合った

クッキーちゃんの前脚には生まれつきの変形がありました。そのため、散歩などの際はかなりゆっくり歩きます。

お利口なクッキーちゃんは、いつもリードの先にいる預かりボランティアさんの様子をうかがいます。もちろん、預かりボランティアさんも前脚が少々不自由なクッキーちゃんを気遣い、ゆっくりの休みながらの散歩に努めました。

人間が歩けばクッキーちゃんも歩く、人間が止まればクッキーちゃんも止まる。クッキーちゃんと預かりボランティアさんの生活は、お互いの心を通わせるとても温かいものでした。

幼稚園児のお子さんに抱っこされてご満悦

程なくして「クッキーちゃんを迎え入れたい」という里親希望者さんの申し出がありました。幼稚園児のお子さんがいる家庭で、トライアル当初からすぐに馴染みました。お子さんに抱っこされても怒るどころか、うれしそうな表情のクッキーちゃん。

のちにクッキーちゃんは正式にこの家に家族として迎え入れられることになりました。

7年間、厳しい生活を強いられていたクッキーちゃんですが、これからは優しい里親さん家族の中心として、幸せいっぱいの犬生を送ってくれることでしょう。

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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